第44代横綱

栃錦  清隆

 昭和の名人横綱。栃若時代という戦後の第1期黄金時代を作った。入幕当時は77kgという軽量だったが、内掛け、出し投げ、無双、波離間投げなど実に多彩な技を繰り出した。昭和26年5月場所3日目に213cmの不動岩をたすき反りで破った一番は語り草。投げられても土俵を割らず、しぶとい相撲を見せ「マムシ」という異名をとった。昭和26年1月場所には7連敗8連勝で勝ち越している。年3場所の時代に技能賞を5場所連続を含む計9回受賞した。大関2場所目で感涙の初優勝を果たした翌年に連続優勝で横綱に昇進した。当初は技能力士と呼ばれていたが、横綱昇進以後は寄り身と押し相撲を見せるようになり、ライバルの若乃花と好勝負を繰り広げた。一時期多くのケガで引退を囁かれた栃錦だったが、再び復活して優勝回数を伸ばした。昭和35年3月場所は若乃花と史上初の千秋楽全勝決戦となり、敗れはしたが見事な相撲っぷりであった。その翌場所に初日から2連敗するとあっさりと引退を表明。直前の1年間は勝率9割というのだから驚きだ。引退後は春日野親方として審判・事業部長を経て理事長となり、協会運営の重責にあたり、借金することなく両国の新国技館の建築を成し遂げた。昭和63年にライバルだった若乃花(二子山親方)へと理事長職を譲り、相談役となった。平成2年1月10日に亡くなった。優勝10回。


年月成  績決定戦金 星
30. 110●○○●○○○○●●○●○○○@大 昇 C若瀬川 H朝 潮
30. 312●○●○●○○○○○○○○○○@双ッ龍 B琴ヶ濱 D玉ノ海
30. 514○○○○○○○○●○○○○○○H時津山
30. 9○●○○●○■ややややややややA鶴ヶ嶺 D玉ノ海
31. 1○○●○○○○○○●●●●●○B琴ヶ濱
31. 3○●○○○○○●○●○●●○●G琴ヶ濱
31. 5●○○●●○●○○■ややややや@双ッ龍 C安念山 D若羽黒 F玉乃海
31. 911○○○○○○○●○○○●●●□
32. 111○○○○○●○○○●○○●○●E時津山
32. 311○○○○○●○○○○●○●○●E鶴ヶ嶺
32. 512●○○○○○●○○○●○○○○F大内山
32. 913●○○○○○○○○○○○○●○
32.1112○○○○○○○○○●○○●○●
33. 111○○○○○●○○○○○●○●●E北ノ洋
33. 311○○○●○○○○○○○○●●●C安念山
33. 514●○○○○○○○○○○○○○○@鶴ヶ嶺
33. 712○○○○●○○○○○●○○○●D安念山
33. 9●○○○○●●○○●■やややや@北の洋 E時津山 F海 山 I玉乃海
33.1115ややややややややややややややや
34. 110○○●○○○○○●○●○●○●J若ノ海
34. 314○○○○○○○○○○○○●○○
34. 514○○○○○○○○○○○○○○●
34. 715○○○○○○○○○○○○○○○
34. 912○○○○○○○○○●●○○○●J鶴ヶ嶺
34.1112○○○○○●○○○○○●○●○E若ノ海
35. 114○○○○○○○○○○○○●○○
35. 314○○○○○○○○○○○○○○●
35. 5●●■@時津山 A安念山
292勝84敗32休、勝率.777、在位28場所配給31個